概要
パワメジャ2に登場したキャラクター。過去のメジャーリーガーで正確な年代は不明だが、中年のモブキャラが祖父母から聞いたと語るくらいに活躍した人物。打っても投げても一流の選手であったが、ワールドチャンピオンになれないまま事故で早世、生存説がささやかれる程に惜しまれた。
だが実は幽霊として現世に留まっており、主人公がたまたま買った古バットに宿っていてそのまま主人公に取り付いてしまう。
主人公には「金髪巻き毛に割れたアゴで、幽霊だからか目のクマが濃い大柄な男性」として見えているが、実体がないため主人公以外には姿が見えない。
気分で主人公の体を乗っ取っては野球をしたりナンパしたりとトラブルメーカーっぷりを見せる。さらに乗り移られている時は体の意識が眠った状態であるため、起きた時にはウィリーが何かやらかしていて主人公が怒られたり痛い目を見たり、という不条理さ。
だが逆に言えば自分の体で野球をすることができず、また主人公以外の人間にも出来なくはないが一度しか乗り移れない。移動の自由もなく、野球道具に宿ったり野球選手に取り付いたりでアメリカ国外に出たこともあり、前に目覚めたのは20世紀のようである。
自分の心残りを晴らそうと、過去何度も芽の出ないマイナーリーガーに取りついては活躍させてきた。そうして何度もワールドシリーズを制したが、ウィリーではなく取りついた選手が(本人の知らないうちに)ワールドチャンピオンになっただけであり、ウィリーは何も満たされないままであった。そのために21世紀になってもいまだに幽霊のままである。
実体のない幽霊という性質により、プレイヤーの選択次第で主人公やチームメイトに乗り移れば味方になるが相手チームに乗り移れば敵になるという特殊な立場のキャラクター。
「Dで高め、Cで一流」と推測される本サクセスのバランスにあって「野手能力オールB以上、球速155km、4球種総変化量16」は別格と言えるが、味方にすると試合の獲得経験点は下がり、敵に回すと上がる。
なお彼に取り付かれるイベントはアルヴィンが抜ける条件の一つである。
試合
ウィリーに取りつかれた場合、試合パートになる度にウィリーが現れてオレにやらせろと頼まれる。
正直言って自他ともに認める凡人の主人公は彼の提案に同意しそうになるものの、運命のカードによる選択肢が出現。
「はい」を選べば素直に体を貸し、主人公の能力がウィリーになる代わりに試合がオート進行になる。
「いいえ」の場合、妙な意地を張る主人公にやや呆れつつもウィリーは引き下がって何もしない。代わりに主人公の成績に対してヤジを飛ばす。
「ヤーベン」の場合、他の人間の体は疲れると愚痴を言いつつチームメイトの体を使う。最初はカード通りヤーベン・ディヤンスだが、既にヤーベンの体を使った場合はまた別のチームメイトに乗り移る。
「挑戦」の場合、突然ウィリーに挑戦すると言い出した主人公の正気を疑い素っ頓狂な顔になるも、彼のハッタリを気に入ったウィリーは敵チームの中心選手に乗り移り、主人公と戦う。
なお、体を乗っ取った時の意識がなくなる設定は当然他人にも適用される。そのため、ウィリーに一時的に乗っ取られた敵選手たちは、全員知らないうちに試合をすることになり、気づけば終わっているため混乱に陥る。特にこちらが勝った場合、知らないうちに負けたせいでこんなの認めないと喚き散らしたり茫然自失としたり若干かわいそうな事態になる。
選択次第でメジャーリーガーの幽霊にすらケンカを売る主人公と、その無謀さを良しとするウィリーの意気は置いておくとして、巻き添えを食う側は実に迷惑な話である。
また主人公が投手で、相手にウィリーを乗り移らせていた場合、乗り移った相手の打席になるとウィリーが相手選手の体について一言感想を言う。
別れ
ウィリーに取りつかれてしまい、時に振り回され時に協力し、時に勝負を挑んで大学生活を過ごしてきた主人公。
そして3年目、最後の野球シーズン(パワメジャ2の設定で、大学4年目は勉学に励むべしとして引退となる)に全国大会の決勝まで進んだ主人公は、いつになく神妙なウィリーから「オレの力を借りたいのか?」と聞かれ、運命の選択を迫られる。
運命のカード「はい」の場合、最後の試合だから後悔したくない、とウィリーに力を貸してくれるよう頼む。ウィリーは同意するも「…これでいいんだな」とどこかガッカリした様子であった。
この場合は勝敗に関わらずウィリーの消息は不明となる。
「いいえ」の場合は最後だから自分の力で勝ちたい、としてウィリーの力を借りない。
「挑戦」の場合、「俺たちが勝負するのに最高の舞台だ。敵チームの誰でもいいから乗り移って俺と勝負しろ!!」と一世一代のハッタリをかます。さすがのウィリーも止めようとするが、あくまで突っ張る主人公に怖いもの知らずなヤツだと呆れ半分感心半分、といったところで、相手チームのゼロ・ギブソンに乗り移り最後の戦いに臨む。
「ヤーベン」の場合、「ヤーベンか他のチームメイトに乗り移ってくれ」と投げやりに応えるが、ウィリーから「自分の力でやりたい気持ちはみんな同じだと思うぜ」とその選択をたしなめられ、結局力を借りない。
そしてついにウィリーに勝ち(「挑戦」)、もしくはウィリーに頼ることなく(「いいえ」)大学野球の頂点に立った主人公。
だがその姿を見たウィリーは満足そうでありながら寂しげである。
疑問に思う主人公に、ウィリーはかつて多くの選手たちを操ってチャンピオンにしてきたこと、でも自分が満たされなかった過去を打ち明けた上で、ウィリーに対して負けん気むき出しで挑んできたヤツは主人公が初めてで、そんな主人公と野球をして来て、ついに自力で優勝を勝ち取ったことに心底満足してしまったと語る。
最後に、もう主人公には偉大なメジャーリーガーの魂が宿った、お前はオレが最初で最後に「育てた」選手だと主人公を激励し、あの世へ旅立っていった。
なお「挑戦」を選んで敗北した場合、ウィリーはゼロの体を乗っ取ったまま再びメジャーを目指すことを決め、主人公の下を去ってしまう。
|