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びーなす
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登場作品 | 実況パワフルプロ野球2013 |
登場シナリオ | ラグナロク分校編 |
所属 | ラグナロク分校 |
ポジション | マネージャー |
利き手/足 | |
誕生日 | 不明 |
概要
女神アマテラス=アフロディーテ=ヨシコを名乗るラグナロク分校のマネージャー。ビーナスというのはあくまで本人が周りにそう呼ばせている愛称である(※ギリシャ神話における美の神アフロディーテは古代ローマにおいて女神ウェヌス=英語名ビーナスと同一視された)。 水色の体毛に水色の瞳を持つ日本人離れした美貌に月桂冠らしきものを被った、女神の名に恥じぬ神秘的な出で立ちをしているが、そんな見た目と裏腹に本性は俗っぽく高飛車なわがまま娘である。日差しを嫌ったり居眠りしたりでマネージャーの仕事をしばしばサボる上、何か仕事をしたかと思えばいちいち女神のように崇め奉ることを求めてくるなど尊大かつ傍若無人な振る舞いが目立ち、主人公からはイマイチよく思われていない。その一方で、恋は盲目と言うべきか、おしとやかで可憐、かわいくて優しい理想の姫君だと火野勇太郎からは想いを寄せられている。
正体本名は井上ヨシ子。女神でも何でもなく、ただの日本人である。彼女が語るところによれば、孤独に苛まれながら自堕落な両親の下貧しい家庭に育ったとのことで、デートを断ってくる際の描写(物が壊れるような音が聞こえる中、とある事情で行けないと断られる)や自身が時折見せる振舞い(気に入らない相手を物陰に連れ込んでヤキを入れる)から、恐らく暴力の絶えない環境に置かれているのではないかと推察される。また、居眠り癖に関しても、荒んだ家庭環境が響いて夜間に十分な睡眠時間を取れていないことが原因の可能性がある。 過去を明かそうとした中学時代の同級生を実力行使で無理やり沈黙させる様子や、主人公と見に行った推理もの映画に過剰反応し、嘘を暴くなんて悪趣味だと断じる様子からも明らかな通り、不幸な井上ヨシ子を能天気で見栄っ張りな女神・アマテラス=アフロディーテ=ヨシコのキャラクターにより覆い隠してしまうことで辛く厳しい現実から目を背けようとしているのだが、最終的な望みはそこから完全に脱却して"幸せ"になることである。ゆえに、ラグナロク分校編においては理想の"幸せ"な世界を目指して平行世界を渡り歩く『移動』を火野らと共に続けている。 しかし、その思い描く"幸せ"はどこかの誰かに幸せにしてもらうという具体性に欠ける他力本願としか言いようのない代物で、自ら運命を切り開くという発想すら持ち合わせていない。この幸せをいつか転がり込んでくるものと思っているビーナスが、いかにして自力で幸せを掴み取ろうと思うに至るかが彼女にまつわる物語のキモである。 イベキャラ(パワプロ2013)通常バージョン自己紹介 主人公がスポーツドリンクを取りに部室へ入ると、昼寝をしてサボっているビーナスを発見。たまらず叩き起こして居眠りを咎めるも、自称がアマテラス=アフロディーテ=ヨシコであること、愛称がビーナスであることなどといった設定説明を自ら行った後、彼女はそのまま"瞑想"(=昼寝)に戻ろうとしてしまう。 Nイベント『動いてビーナス』1回目またしても居眠りするビーナスを見咎めた主人公。練習中に何をやっているのだと問い詰めると、「ええ、退屈になってしまったので自主的に休憩をしていたのです。睡眠はお肌にもいいのですよ!」と開き直られてしまう。マネージャーなのだから練習を手伝って欲しいと言うと、「マネージャーとしてでなく、一個人として見ていただきたいですわ!」と屁理屈をこねられ……。(※彼女と付き合い始めると「怒る」の選択肢は表示されなくなる)
2回目以降やる気が出ないからとまたまた休憩しているビーナスを見つけた主人公は……。
Rイベント『井上と呼ばないで』ビーナスと買い出しに出かけた主人公。力仕事は苦手だと不満タラタラの彼女に対し、「でも、スポーツ用品店の店員さんがビーナスのファンみたいでさ。ビーナスが行くと決まってオマケしてくれるんだよね」「街の人たちもビーナスの美しさにメロメロなんだと思うなー!」などとおだてると、にわかにノリノリに。 扱いにくいのやら扱いやすいのやらと苦笑していると、そこへビーナスを井上と呼ぶ男性が登場。中学の同級生だった野村だと名乗るその男は、人違いだとはぐらかそうとする彼女に「なんだよ、冷てえな。一緒に買い食いとかしてたじゃねえか!思いだせよ井上!」と食い下がる。
Rイベント『人生設計』人生設計について考えたことはあるかと突然ビーナスから問われることになった主人公。意識の高い者なら人生設計くらいあって当然だと語る彼女に、「ビーナスって、そもそも意識高かったっけ?」と口答えして睨みつけられ、慌てて撤回するといういつも通りのやり取りを差し挟んだ後、「まずは甲子園優勝!そしてプロ野球選手になる!これが唯一にして最大の目標さ!!」といういかにも"らしい"答えを返す彼であったが、野球が出来なくなった時の想定が全くなされておらず不合格な解答であると酷評されてしまい……。
告白イベント『お試しに』1回目他の部員が帰り、2人きりの部室。主人公は恋愛経験があるかとビーナスから尋ねられることに。
そして、少しの間を置いた後、そんなことを聞くためにわざわざ自分を待っていたのかと尋ね返すと、自分が世間一般とズレているかを確かめたかったのだとの答え。ズレているのは今に始まったことでは無いと茶化してみると、「あちらのロッカーの裏側でじっくり聞かせてもらいましょうか?」と脅されて撤回することとなる。 そんなやりとりを経て、「眼鏡にかなう男性と巡り合えなかった」から、恋愛経験どころか片想いをしたことすらもないと打ち明けられ、「確かにビーナスの理想って高そうだもんな」とすっかり納得。「そのうち見つかるんじゃない?ほら、アラブの石油王とか!」と再び茶化しにかかるも、「いえ、すでに1人見つけております」「今、私の目の前におります!」となんと自分自身がアプローチをかけられる展開となる。びっくり仰天の主人公であったが、「私の周りでは一番マシ」だから選んだという説明に、誰でも良いんじゃないかとガックリ。「正直に申しますとそうです!」「このまま、恋愛経験もないまま卒業してしまうのは嫌です」という大変身勝手な言い分とともに「さあ、私とお付き合いしなさい!」と迫られた彼の答えは……。
2回目再び2人きりとなるタイミングを狙って、ビーナスから話しかけられた主人公。「この前はとんだ恥を私にかかせてくれましたからね」「私ほどの女性に無礼な物言い……これが悪くなくて何が悪いのです!」と先日の件を根に持っている様子の彼女に、自分も鬼ではないのでもう一度チャンスをやる、付き合う権利を一時的に貸与してやるのだと迫られることとなり……。
デート1回目初デートは食事に連れて行くつもりだと言われ、ただのレストランでは満足しない、キャルルラパン(3つ星を獲得している有名高級レストラン)くらい格式のある場所なら見直してやるといつも通りのマウンティングを仕掛けるビーナス。しかし、待ってましたとばかりに商店街の福引でキャルルラパンのお食事券が当たったことを伝えられることとなり様子が急変。「そ、そうでしたの」「うふ、ふふ、ふふふふ……」「ほら、私ほどになれば、その程度では喜んだりはいたしませんのコトよ?」など、口調が乱れるくらいに動揺してしまう。 いざ迎えたディナー。流石は3つ星だと一流の料理を賞賛する主人公に対抗し、「まあ5つ星には及びませんが」とバレバレの知ったかぶりをしてしまったビーナスは、新たに運ばれてきた料理を前にどうすればいいかわからずまごついてしまう。そんな彼女の様子を受け、どのナイフとフォークを使えば良いかわかっていないのだなと勘づいた彼が取った行動は……。
2回目今度は映画へ。そもそも人混みがあまり好きではないと言われ、デート先を間違えたかと悔やんだ主人公は、それよりも結局はどんな映画を選ぶかだとプレッシャーをかけられてしまうこととなり……。
3回目ブランド品売り場に主人公を連れてきて、「こういうアイテムが女性の格を上げるのです。覚えておいて損はないですわよ!」と講釈を垂れるビーナスであったが、ちょっとした小箱でも3000ユーロ=約40万円することに仰天。自分たちにふさわしいお金の使い方をしようとスポーツ用品店へ移動することとなる。
自分へのプレゼントはいいからそのお金でスポーツ用品を買って実力を磨き、いずれあの売り場のブランド品を全て買い占められるような選手になって欲しいとお願いされ、「そんなの、どれだけ未来のことになるやら……」と苦笑いの主人公。しかし、「『いつ』を『すぐ』にするために、ここで道具を揃えるのですよ」との発破に気合を注入され、彼女の定めたスポ根路線に従って努力を続けると誓うのであった。 4回目 学校のグラウンドへ連れて来られた主人公は、デートはおあずけと宣言された上で、スター選手になるための特訓と称して過酷な鍛錬を課されることに。
5回目4回目で成功したときのみ発生。 過酷な練習を通じて絶対的な自信を身につけた主人公は、特訓の成果として見事なプレイを披露。「限界を超えたトレーニングのおかげでブランド品の購入がグッと早まりそうだよ!」とビーナスへの感謝を述べるが、「これはデパート丸ごとお買い上げに目標を修正しないといけませんね!」と要求を上積みされてしまう羽目に。道は険しいと苦笑を浮かべつつも、2人ならどんな道のりでもきっと大丈夫だと励まされ、これからもカップル二人三脚で歩んでいくことを誓い合う。 そして、特訓の打ち上げと称して星空がよく見える場所へと赴いた2人は、永遠の愛を叶えるため流れ星に願いを捧げるのであった。
クリスマス 自宅にてウキウキでビーナスを待ち受けていた主人公。しかし、お待ちかねの彼女は、到着するや否や「ごあいさつは手短にしてくださいますか?」「私がほしいのはプレゼントです。どれほど私を評価しているのかをその内容で判断いたします!」と素っ気なく、自分がプレゼントを用意していないことについては「この聖なる夜を私と共に過ごせる。それだけでも素晴らしいではないですか!」と開き直るいつもの不遜な態度で登場。
初詣参拝前巫女装束をまとって待ち合わせに現れたビーナス。神社でバイトをしているのではなく、事情を知らない人からのお年玉目当てでとりあえず着ているという貧乏根性丸出しの説明をした結果、限りなく黒に近いグレーだからやめておいた方がいいと主人公からたしなめられてしまうが、「私にお年玉をくださった方にはきっとご利益がありますもの!」といつもの能天気発言で何となく叱りつけることのできないムードに持っていってしまうのであった。 参拝〜参拝後割愛。 バレンタイン チョコを渡すと予告され、その時を今か今かと心待ちにする主人公は、やっと現れたビーナスに「さあ、チョコレ-トが欲しくば私にひれ伏すのです!」と言われても、ノリノリで従うほどの期待のかけよう。すると、先程までの尊大な態度から一転、普通のチョコなのであまり期待するなと自信なさげに予防線を張った上で、今すぐ感想を聞きたいからとその場で食すよう言い付けられることに。
エピローグ夕日差す河川敷でプロ入りした主人公を祝ったビーナスは、日々の努力を通じて運命を自らの手で切り拓いた彼への尊敬の念を述べた上で、自堕落な両親の下今現在も困窮した生活を送っている身の上を明かし、彼と出会うまで毎日精進することの大切さに気付かず、貧しい生活からきっと誰かが救ってくれるはずと信じ、井上ヨシ子としての自分を覆い隠して生きてきたと独白。今後は現実から目を背けず、少しでも良い暮らしができるよう努力するとの決意を語るが、どのような努力をすべきかわからないとの不安も同時に吐露する。
すると、動機自体は褒められたものではないが、ビーナスとしての自分を周りに受け容れさせたくらいに意志を実現する能力があるのだから、まずはよくあろうと思い続けることが大事だと励まされることとなり、その思いを叶えた暁には新たに2人で幸せに暮らす願いをかけるつもりだと宣言。自分が何としても叶えてみせるからビーナスが願い続ける必要はないと応えてもらい、愛しさでたまらなくなって「ありがとう、○○くん」と彼を抱き締める。 *私服バージョンラグナロク分校編が最後の追加シナリオだった影響もあってか、パワプロ2013の彼女候補で唯一ビーナスのみ私服バージョンが与えられなかった。 ラグナロク分校編出会い(2年8月2週)ラグナロク分校に転校してきた主人公は、キャプテンの大役をいきなり押し付けられることに。クセモノ揃いの部をまとめられるか不安に思いつつ部の現状把握に努めるが、火野勇太郎、水野魔太郎、草野剣太郎ら「なりきり三人組」のほか、矢部門竜雄、鋼毅といったチームメイトたちの超高校級なプレイを次々と目の当たりにし、あまりの実力差に愕然。同時に、辺鄙な所にある小さな分校にこれだけの実力者が集まっているのはおかしいと訝しむ。 するとそこへアマテラス=アフロディーテ=ヨシコという珍妙な名を自称するマネージャーが登場。その勢いに押され、ビーナスと呼ぶことを受け容れさせられてしまう。 グラウンドの謎(2年9月1週)深夜の部室、居眠りから目を覚ますや怪しげな物音に気付いた主人公が泥棒かと身構えると、部室に入ってきたのはなんと矢部門。忘れた野球道具を取りに来たと言われ、わざわざ深夜に取りに来る必要がないだろうと訝しむ。 深追いするのはやめにして帰途に就くと、グラウンドに「なりきり三人組」とビーナスが揃っているのを発見し、口ごもる火野に代わってビーナスからグラウンドの設備点検をしているのだと説明される。サボり魔の彼女がわざわざ深夜にそんな作業をするのも、部員全員でなく4人だけで点検するのもおかしいと疑念は深まるばかりであったが、流石に今ここで口を割らせるのは難しいと判断し帰宅することに。「じゃあ、また明日!」と別れの挨拶を述べ、「ええ。出会うことがありましたら」という彼女の返事に違和感を覚えつつグラウンドを去る。 翌朝、早速出くわした矢部門に野球道具が見つかったか尋ねると、「あ、ああ!バッチリでやんす!」と胡散臭さ満点の返事。さらに、教室の様子が何だかおかしいと指摘すると、気のせいだとまるで何かをごまかすかのように否定されることとなるのであった。 秋の地区予選敗退(2年9月2週) 初戦を圧勝で勝ち上がったラグナロク分校であったが、2回戦を前にして主力中の主力である「なりきり三人組」が出場選手登録されていないことが判明。もちろん試合は敗北に終わり、明らかな人為的ミスなので抗議すべきだという主人公の主張に対し、なぜか火野らは及び腰。監督のミスということもあり得るではないかとビーナスに水を向けると、「いいえ、それはありません。ありませんとも」とやけに自信満々に否定されてしまう。 グラウンドにて『移動』(2年12月1週)主人公は鋼とビーナスが何か真剣な会話をしているところに遭遇するも、挨拶した途端後者にはその場を去られてしまう。夜にグラウンドまで来て欲しいと誘われたが気乗りしないので断ったという鋼の話と、いそいそと電気ストーブを運ぶ矢部門の姿から、再び彼ら5人組が夜のグラウンドに集って何かをするのだ(ストーブはその際暖を取るため必要)と推理。真相を見極めるためグラウンドに張り込むことを決心する。
予想通り、夜のグラウンドにはなりきり三人組、ビーナス、矢部門の5人が。どうやら誰それがいらないなどと言った話をしているらしい(恐らく地区2回戦で打ち込まれた投手のこと)。 翌朝、部室で見知らぬ部員が例の2回戦で打ち込まれた投手のロッカーを使うのを目の当たりにして主人公は大いに混乱し、周囲がそれを当たり前のように受け容れているため、もしかすると間違っているのは自分の方ではないかという思いに駆られてしまう。
『移動』の真実(2年2月4週) 募りに募った疑念から、ひょっとすると妙な事態に巻き込まれているのかもしれないと鋼に相談する主人公。しかし、確かにこの学校はどこか奇妙に感じられるが、部員が入れ替わったなどの主張は主人公1人が言っているだけであり、深刻に捉えるほどのことではないと賛同は得られず。違和感に気付いているのがあくまで自分しかいないことを再認識することとなる。 夜のグラウンドへ2人が向かうと、待ち受けていたのは火野とビーナス。グラウンドで一体何が起こるのだという主人公の質問に、グラウンド以外で何かが起こるのだと答えた彼女は、ついに『移動』の全貌を明らかにし始める……。 何でもラグナロク分校は平行世界が互いに交じり合う『特異点』に偶然位置しているため、時空の歪みにより3ヶ月ごとに崩壊を来たすらしく、その際強く願いをかけると、意志の力に引っ張られてその願いが叶った『別の世界』へ『移動』するのだとか。そして、その事実に気付いたビーナスは、最強の野球部を結成すべく幾度となく平行世界を渡り歩き続けてきたのだという。 鋼がバカバカしいと信じずに帰宅してしまう一方、主人公はこれまで起こった奇妙な出来事の辻褄が合うと一応信用。ここで、より詳しい『移動』の設定についてビーナスから聞くことができ、
……などを教えてもらえる。そうするうちに『移動』が完了し、「思ったよりあっけないな」と思う主人公であったが、『移動』で家族が変わっていないかにわかに心配になり、慌てて帰宅。幸い両親は無事で、家のカーペットが変わっているだけで済み、心から安堵する。 翌朝、変わらず健在な鋼と出会い、「あんな世迷い言、よく信じるな」と呆れられるが、身をもって『移動』を体験したためもはや信じるほかないと伝え、彼を絶句させる。 もう逃げたりしない(2年3月2週)部室に関係者一同を集めた主人公は、『移動』に自分を巻き込んで家族と引き裂かれる危険に晒したことを許せないと切り出し、『移動』に訴えるまでに強くなることを求めるに至った事情を聞きたいと各々に尋ねる。
そうして各人の事情を把握した彼は、それらの態度は全て『逃げ』に過ぎないと喝破。ラグナロク分校に転校してきて以来、周囲との実力差に打ちのめされても諦めずに努力を重ねてここまでのし上がってきた自身の経験を語り、強豪チームに所属したこともなければ、数限りないケガを経験してもきたが、そういった数多の困難を乗り越えてきたからこそ今の自分があるのでそれを否定しようとは思わないし、誰かに助けてもらいたいなんて甘えたことは考えなどしない、運命は自ら切り開くものであり、自分や運命と向き合わず逃げてはならないとまで言い切ってみせる。 はじめは何も答えることができない一同であったが、水野と草野がその通りだと認めたことで、火野とビーナスも自らの『逃げ』を認め、『移動』に頼らず運命に立ち向かうことを次々決意するように。しかしその一方、矢部門だけは「とんだ茶番でやんすね!」「お涙ちょうだいは飽き飽きしたでやんす!」「できることは全てするのが現実でもゲームでも当然のことでやんす!」と一向に納得せず、訣別が決定的となってしまうのであった。 さらば矢部門、よろしく矢部門(3年5月4週) ついに迎えた大会前最後の『移動』の日。もう『移動』はしないと火野、ビーナスと約束し合い、矢部門のことは心配だが主力たる自分たちを引き連れずに1人で『移動』しても仕方がないだろうと楽観的に構える主人公であったが、帰り道で偶然出会ったチームメイトから矢部門が決起集会と称して夜のグラウンドに部員を集めていることを知り、急いでグラウンドへと向かう。 翌朝、矢部門を止められなかったと後悔に沈む彼が火野とビーナスに慰められていると、『移動』したはずの矢部門が登場。3人は大いに驚くも、語尾が「やんす」でなく「デス」な上温厚な性格になっているなど、『移動』前の矢部門とは似ても似つかぬ人格が宿っているとすぐさま判明し、『移動』の恐ろしさを改めて痛感することとなるのであった。 実は……このとき矢部門をデッキにセットしていると主人公の説得に心動かされて矢部門は残留。横柄な態度も改まり、やたら素直な性格になる。 大会を前に(3年6月4週) オリジナル矢部門が去ったショックは癒えないものの、大会を前に気合充実といった様子の火野、水野、草野の姿に、前回大会のように名簿漏れがあったりはしないだろうかと不安を覚え、抜かりはないとビーナスに保証してもらう主人公。 SRイベント『リフレイン』(2年12月1週~ランダム発生)ラグナロク分校限定イベント。ビーナスが彼女になっているかどうかとビーナスの背景を知り二度と『移動』しないと約束を交わす2年3月2週以降の発生かどうかで4通りのパターンが存在する。 練習に気合を入れ過ぎて盛大にコケてしまった主人公。慣れないことをするからだとビーナスに叱られて落ち込んでしまう。 ビーナスが彼女でなく2年3月2週以前「私はそんな教訓など必要ありませんわ」「傷付かないのが一番です」と語り、これまでの人生でも出来る限り傷付かない道を選んできたという彼女を、そんな考え方では人として成長できないし甲子園も夢のまた夢だとたしなめる主人公であったが、そういうことは他人に任せて自分は神のごとき高みからその上澄みの栄光だけをいただくつもりだというあまりにも勝手な彼女の言い分にただただ呆れ果ててしまうのであった。 ビーナスが彼女かつ2年3月2週以前「それは負け惜しみですわ」「こんなかすり傷ならともかく大ケガでもしたらどうするのです?」との切り返しに対し、主人公は大ケガには気を付けているので大丈夫、甲子園に行くためにはケガを恐れず練習しなければと中々の根性論で答えるが、それではダメだと思ったのか彼女は「……やはり『移動』でもっとチームを強くしなくては」と呟くのであった。 ビーナスが彼女でなく2年3月2週以後 「そう考えれば少しはなぐさめになるかもしれませんが、やっぱりケガは嫌なものですわ」との切り返しに主人公は頷きつつ、ケガをしてしまったらそれはもう仕方ないことなのだと続け、たとえ『移動』したとしてもケガを負った自分だけは変えようがないとビーナスもさらに続ける。 ビーナスが彼女かつ2年3月2週以後「そう……そうですわね」「流石○○くんですわ。確かにそういう考えもございます!」とビーナスは感心しきりで、調子付いた主人公は、都合の良い世界を『移動』で探す必要などないし、今のビーナスと離れ離れになってしまう危険すらあるのだからむしろ『移動』なんて無くていいとノロケ混じりに彼女を説得。「ありがとう、○○くん。そんな風に言ってくれる人なんて今までいなかったわ」と素直に喜ばれ、「安心しろ。これからはオレがいる。もう悲しい思いなんてさせないよ」と共に寄り添い合って生きていく覚悟を語るのであった。 SRイベント(火野)『勇者は姫を守るもの』(ランダム発生)主人公がビーナスと付き合っていない場合に発生する、火野勇太郎のラグナロク分校限定イベント。後述する火野エンドの発生条件となっている。 休憩中ゲームの話題で主人公と盛り上がる火野は、そこへ現れたビーナスに何の話か尋ねられたことでにわかにソワソワし始め、2人に気遣われる事態に。しかし不審な挙動はさらに悪化してしまい、「なにやってるんだか」と呆れて一足先に練習へ戻ろうとする主人公を、必死の形相を浮かべて引き留めにかかる。 その後ビーナスが去って2人きりになり、ビーナスについてどう思っているのか尋ねられた火野は、「ビーナスは姫だ!」「ああ、勇者が守るべき姫だ!おしとやかで可憐で……」と熱に浮かされたように返答。いやいや傍若無人じゃないかとのツッコミには、「ビーナスの悪口を言うなーーっ!!」といきり立ち、「かわいくて優しくて、ビーナスこそは、ボクの理想の姫の姿そのものなんだからな!」とまくし立てる。 甲子園決勝(3年8月2週) 順調に勝ち進んだラグナロク分校を待ち受けていたのは戸井鉄男率いる私立パワフル学園。なんとラグナロク分校の正式名称は私立パワフル学園ラグナロク分校という事実がここで明かされ、奇しくも本校と分校が決勝で相まみえることとなる。 エンディング(3年2月4週)卒業を迎えた主人公が部室で1人感慨に耽っていると、ビーナスが登場。「あら、まだ部室にいらしたんですか?みなさん三々五々帰路につかれておいでですよ」と言う彼女にそちらこそ名残惜しくて残ってるんじゃないかと返すと、なぜかぎこちない反応が返ってき、違和感を覚えることとなる。 その夜、『移動』するため1人グラウンドに立つビーナスは、「まだ夜は冷えますわね。頬に当たる風が冷たいです。これが、この世界で触れる最後の風。そう思うと、感慨深いものです」としみじみ。そこへ、彼女を大声で呼びながら主人公が駆けつけ(カレンダーを見て『移動』が起こる日だと気付いた)、封印したはずの『移動』を再び行おうとするワケを尋ねてくる。
バッドエンドビーナスが彼女でなく火野エンドの発生条件を満たしていない場合発生。
主人公エンドビーナスが彼女のとき発生。
火野エンド火野のSRイベント『勇者は姫を守るもの』を見た上で甲子園優勝を果たし、かつビーナスが彼女でない場合に発生。 甲子園優勝を果たした場合、3年8月4週に火野は『移動』を繰り返した"償い"として水野、草野とともにそれぞれ『移動』して元の世界へ戻るつもりだと主人公に語るのだが、当エンドの条件を満たしていると追加テキストが発生。「おい、ビーナスはどうするんだ?火野はビーナスのこと好きなんだろ?」「好きな人を放っていくのか?」と問い質された彼は、「今更告白してみて姫の心にクリティカルヒットする確率なんてあるのかな?」「姫と元いた世界に戻る。確かに理想的なエンディングだけど、そうなる望みなんて薄いんだよ」と弱気に返答。「やってみなきゃわからないよ」「自分の気持ちに素直になれよ!それが1番いい方法さ!」と力強い言葉で背中を押してもらう。 そして迎えた3年2月4週、途中まではバッドエンドの「彼女を見送る」と共通なのだが、いざ『移動』しようとしたところで「ちょーっと待ったぁ!」と火野が乱入し、「ビーナス!僕と元いた世界に戻ろう!」と叫ぶことに。まだ『移動』していなかったことに驚く主人公に、「ふふ、姫への思いをどうするのか悩みに悩んでしまってね」と照れくさそうにはにかんだ彼は、「でも、決心したんだ。もう迷いはない!ビーナス、ボクと一緒に行こう!」「ボクは離れ離れになった妹に会うため、元いた世界に戻る!ビーナスもついて来てくれ!その代わり、ビーナスは……ボクが必ず守り通してみせる!」と彼女に熱烈アタック。ビーナスは初めての『移動』以来ずっと側にいてくれた彼の想いを受け容れ、強く願えば戻れるはずだと2人が出会った元の世界へ戻ることを承諾する。
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